話題になっている行政刷新会議事業仕分け。科学技術に関する事業について軒並み廃止・削減となっており、私としてもかなり注目しています。
そんな中、文部科学省が行政刷新会議事業仕分け対象事業に対するパブリックコメントを募集しています。
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htmそこで私も考えたことをまとめてメールを送りました。
博士課程に在籍する学生ですが、研究者の端くれとして何か意見しなければいけないと思ったので。
結論としては「予算を減らさないでくれ」ってことなんですけど、「減らされて当然だ」とか思われる方がいらっしゃるかもしれません。確かにこれまで科学技術関係の予算は聖域として扱われていて、無駄があったり間違った使い方がなされてきたものも中にはあるのでしょう。それに、研究者達が世の中の人達に対して、科学技術の重要性を十分に説明し理解してもらおうと努力してこなかったということもあります。ですから、この点については、研究者側が科学技術の重要性を税金を納めてくれている国民の皆様にに説明し、メッセージを発信できるようになっていかなければいけないと思っています。
そして、もっと進んだ考え方をすれば、ホリエモンさんがおっしゃっているようにそもそも科学技術の発展を政府の補助金・税金に頼るのが間違いということも言えると思います。
もう一度いう。政府の補助金なんて当てにする科学技術の発展なんてやめにしよう。 - 六本木で働いていた元社長のアメブロ私としてもこの考え方にはかなり賛成で、将来の研究のあるべき形というか、望ましい形の一つだと思います。そもそも研究費を税金で賄おうとするから、国民に対して重要性が分かるように説明する必要が出てきますし、そういうことをしようとすると大変な労力を必要とします。なにせ、何にも興味を持っていない人達にも理解を示してもらえるようにしなければならないのですから…
ある基礎研究の恩恵を受けて応用研究などで事業化して大きく儲けることができたら、その基礎研究まで得た利益がきちんと還元される仕組み。もしくは、成功して富を得た人達が科学研究に寄付する仕組み。こういったことこそが必要だと思います。そのためには、所得税や法人税などの税制を改善(寄付した分は税額控除とか)する必要もありますし、そもそも日本には寄付文化が根付いていないという問題もあります。
あと、ここからは私の推測ですが…
おそらく、社会で成功して巨万の富・大金を得た人達は、科学技術の発展が経済の発展にとって非常に重要であることが十二分に分かっていると思うのです。そういった人達にしてみれば、何に使われるか分からない税金という形で自分の所得のかなりの部分を持っていかれることに違和感というか、納得できない気持ちがあるのではないかと想像しています。
そこで、寄付という形で自分の意志が反映される形で資金を提供できるようにすれば、研究者側も資金を提供する側(現在は税金を払っている全国民ですが)の双方ともが幸せになれると思うのです。ただし、寄付のみに頼った研究資金というのも不安定ですし、長期に渡る継続的な研究という観点から言えば不安ではありますが…
ということで将来的には、経済活動で得た利益が基礎研究に至るまで還元されるしっかりした仕組みを作り、税金に依存しない形で研究が行えるように社会が変わっていって欲しいと思います。
ですが、現実問題として、すぐにそういった形に世の中の仕組みを変えることができるわけではありません。研究を一度途絶えさせてしまうと、再び取り返すまでには倍以上の労力・コストがかかります。これまで税金に依存する形でしか、基礎研究ができない国を作り上げてきてしまっているのも事実です。科学研究に投資する予算を削減するのであれば、それに変わる仕組み・制度を提供するのが政府の役目ではないでしょうか。一度に、とは言いません。段階的にでも変えていってくれればそれで構わないと思います。
それから、事業仕分けでの議論自体に文句を言いたい気持ちでいっぱいです。
まず、説明する側の官僚。事業の重要性を説明しなければならない人達がきちんと説明できないでどうする。仕分けをする側の人も、はっきり言って問題の本質を全く理解していないと思われても仕方がない発言が多かったです。
と、色々な思いを込めて文章を作りパブリックコメントとしてメール送付しました。
送付したメールの抜粋を追記部分に掲載します。
ご意見・ご感想・ご批判など歓迎ですので、何かありましたらコメントにでもよろしくお願いします。